幻獣の名を冠する恐竜シリーズ24 タロス(2)_元ネタ
- 2017/06/18
- 19:00
タロス・サンプソニ( Talos sampsoni )の元ネタになったのは、ギリシャ神話に登場する青銅の巨人タロス(タロースとも)だそうです。このタロスというのは、鍛冶の神ヘパイストスが造り出した青銅製の自動人形(オートマタ)と言いますが、別の説ではミノス島のラビリンスを造った大工、ダイダロス(蝋で固めた翼で飛ぼうとした事で有名なイカロスの父)が造ったともされます。また、別の説ではゼウスが現生人種の前に造り出した「...
幻獣の名を冠する恐竜シリーズ23 スティギモロク(2)_元ネタ
- 2017/03/17
- 21:19

モロク(Moloch)は古代にヨルダン東部に住んでいたセム族のアモン人によって崇拝された神です。アモン人はエジプト系の民族だそうで、モロクも、もともとは、メレクと呼ばれていたそうです。これはヘブライ語で「王」を意味する言葉だそうですが、後にヘブライ語の「ボーシェス=恥」の母音を合体して蔑称のモレクに変化したと言います。これがギリシャ語化した事でモロクと変化したそうです。 モロクは「涙の国の君主」とも呼...
幻獣の名を冠する恐竜シリーズ22 エオラプトル(2)_元ネタ
- 2016/12/18
- 00:08

エオラプトルの元ネタについてご紹介。 エオラプトルの"エオ"は、ギリシャ語の「夜明け、曙」を意味する"エオス(eos =ηως)"から来ていますが、この語はギリシャ神話に登場する暁の女神「エオス」の語源でもあるそうです。発見当時、もっとも原始的と考えられたエオラプトルですので、"恐竜時代の幕開け"の意味を込めてエオスの語を当てた訳ですが、センス良いですよね~。女神エオスと、"エオス"を冠する恐竜達。左がエオドロマ...
幻獣の名を冠する恐竜シリーズ21 ブラキトラケロパン(2)_元ネタ
- 2016/11/13
- 08:59

ブラキトラケロパンの名前の元ネタとなったパン(パーン Πάν, Pān)について解説してみようと思います。無意味にシブい感じに。 パンの出自については諸説あるそうですが、一説によれば父親はゼウスともヘルメスとも言われ、オリュンポスの神に連なる存在なのだと言います。 母は精霊ニンフとされますが、パンを出産した際に、2本の角を生やし下半身が山羊の姿であった事に驚き、幼い彼を残して逃げてしまったと言います。ヘル...
幻獣の名を冠する古生物シリーズ5 ケツァルコアトルス(2)_元ネタ
- 2016/08/31
- 23:42

ケツァルコアトルスの元ネタは、アステカ神話に伝わる農耕の神、あるいは風の神ケツァルコアトル_Quetzalcoatlです。この名はナワトル語のケツァールという鳥と、蛇から成り、「羽毛ある蛇」といった意味になる様です。その名の通り、翼を持つ蛇の姿で表現されますが、他にも髭の長い白人の姿もとると言います。マヤにおいてはククルカンの名で知られる様です。 原初の神、トナカテクトリとトカシウアトルには4人の子供がいまし...