ケントロサウルス
- 2014/12/30
- 23:59

ケントロサウルス・アエティオピクス(Kentrosaurus aethiopicus)は1907年にタンザニア(当時はドイツ領東アフリカ)のテンダグル・ヒル(このテンダグルという地名は、地元のWamwera族の言葉で「急な坂」という意味だそうです。テンダグル累層はジュラ紀後期のキンメリッジ期~チトン期前半の地層と考えられ、およそ1億5200万年前とされます。)で発見された剣竜で、ベルリンの古生物学者ヴェルナー・ヤネンシュ博士とエドウィン・...
トゥオジアンゴサウルス
- 2014/12/30
- 03:05

トゥオジアンゴサウルス・ムルティスピヌス(Tuojiangosaurus multispinus トウジャンゴサウルス、トゥオジャンゴサウルス、トウチャンゴサウルスなど、表記のゆれあり)は1974年に中国四川省自貢市でダムの建設途中に発見され、1977年に董枝明博士らにより記載された大型の剣竜で、全長約7mになりました。名前の由来は、属名は中国の沱江(だこう_ピンインでTuo Jiang)という大きな川から、種小名はラテン語で〝沢山の棘″とい...
剣竜類について
- 2014/12/29
- 01:18
ステゴサウルスの仲間を紹介する上で、剣竜類がどんな動物であったのかサラっと解説してみたいと思います。▼剣竜類とは 剣竜類(ステゴサウリア)は1887年にオスニエル・チャールズ・マーシュ博士によりステゴサウルスを含む科として設立された分類単位で、共通して持っている特徴としては、「体の軸に対して平行な位置に列状の皮骨板または棘を持つ」、「他の恐竜が持っている脊椎を固める為の骨化した腱を持っていない」、「胸腰椎(...
ステゴサウルス(2) 装飾品の使い道等、生態
- 2014/12/27
- 15:36

ステゴサウルスやその他の剣竜類の派手な装飾はどんな役割があったのでしょうか。一般的には背中を守る鎧と言われています。ロバート・バッカー博士はプレートを動かす事ができ、横方向から来る敵に対してはプレートを倒して対応したと唱えています。また、化石を調べると、その表面に沢山の血管の痕が残っている為、ゾウの耳の様に熱を放出するラジエーターとして機能したという説もあります。また、血管が沢山通る事から、血液...
ステゴサウルス(1) 発見と命名
- 2014/12/27
- 04:31

ステゴサウルスは、背中に薄い骨のプレートを並べたその奇抜な姿をもって良く知られる植物食恐竜の1つです。1877年、コロラド州モリソン付近で最初の標本が発見され、オスニエル・チャールズ・マーシュ博士によりステゴサウルス・アルマトゥス(Stegosaurus armatus 装甲した屋根のトカゲの意)と名付けられました。発見当初、化石が不完全であった事からプレートが組み合わさって亀の甲羅の様に背中を覆っていたと考えられ、「屋根(...
ティラノサウルス科_アリオラムス(3)
- 2014/12/22
- 23:01

アリオラムスの2番目の種はアリオラムス・アルタイ( Alioramus altai )と言います。この種の模式標本IGM100/1844は、2001年にモンゴルのツァガーン・クシュという場所のネメグト累層(白亜紀最末期のマーストリヒト期の地層)で発見されたほぼ全身の揃った骨格で、2009年にステファン・ブルサッテ博士、トーマス・カー博士、マーク・ノレル博士らによって記載されました。種小名は、モンゴル南部にあるアルタイ山脈から取られたそうです...
ティラノサウルス科_アリオラムス(2)
- 2014/12/21
- 23:35

アリオラムスの最初の標本は、モンゴル南部に位置するインゲニ=コボオル谷のノゴン・ツァブ単層(白亜紀の最後の期であるマーストリヒト期の初頭と思われ、約7000万年前の地層とされる)で1970年代初期に発見されました。見つかったのは、部分的な頭骨と3個の脚の骨で、PIN3141/1という番号が付けられています。 1976年にセルゲイ・クルザーノフ博士によってアリオラムス・レモトゥス( Alioramus remotus )という名が与えられました...
ティラノサウルス科_アリオラムス(1)
- 2014/12/20
- 21:56

左がアリオラムス・レモトゥス、右がアリオラムス・アルタイ。 アリオラムスは頭部が細長く鼻面に低い角を持つ細身のティラノサウルス類で、現在までに2種類が知られています。どちらもモンゴルで発見されていますが、近縁種は中国でも発見されています。キアンゾウサウルス( Qianzhousaurus sinensis チエンジョウサウルスとも)というのがそれで、通称ピノキオ・レックスと呼ばれています。 これらの顔が細長いティラノサウル...
ホベツアラキリュウからグダグダと
- 2014/12/12
- 01:21

我が家から一番近い恐竜の見れる博物館に首長竜ホベツアラキリュウの全身復元骨格があります。北海道の穂別町で見つかった首長竜です。海なし県なのになんで?北海道は海棲爬虫類は結構良く見つかりますね。最近はむかわ町でかなり完全な鳥脚類(たぶんランベオサウルス類)が見つかってますし、絶滅した哺乳類もアショロアとかベヘモトプスとか面白い化石がいっぱい。いつか博物館巡りがしたいな~。いや、ラーメンも食べたいな。...
ティラノサウルス科_テラトフォネウス
- 2014/12/10
- 23:01

※2016.08.07 写真と文章を追加テラトフォネウスの頭部。【恐竜王国2012】より。もう1枚、頭骨を。2012年に千葉県立中央博物館で開催された【ティラノサウルス-肉食恐竜の世界‐】より。模式標本から復元された亜成体の骨格に基づく想像図。お顔アップ。 テラトフォネウス( Teratophoneus curriei )はユタ州で発見されたティラノサウルス科の肉食恐竜で、2011年にトーマス・カー博士、トーマス・ウィリアムソン博士、ブルックス・ブリ...