モリソン累層の大型肉食恐竜!!
まずはケラトサウルス。
これ、キャプションではケラトサウルス・ナシコルニスとなっていましたが、色んな方のサイトやツイートではケラトサウルス・デンティスルカトゥスという種ではないかとの事です。
C.デンティスルカトゥスはアロサウウルスが大量に見つかったクリーブランド採掘場で発見された最大級のケラトサウルスで、2000年にジェームズ・マドセン博士らによってC.マグニコルニスという別種とともに記載されたものです。
※ただし、研究者の多くは、ただ単にデカいナシコルニス種だと考えているようです。

Wikipediaを見ると、7m弱あった様で、実際、かなり大きいです。
いやぁ、良いサイズ感だな。昔のテキトーな図鑑に載ってたケラトサウルスって、こんくらい大きい感じでしたから、新しいのに懐かしい感じがします。コレだよ、コレ!!このケラトサウルスを待ってたんだよ!!
スミソニアン博物館にあるケラトサウルスのホロタイプよりももう1回り大きいし、キャストの出来も良いので、凄くかっこいいですね。

ケラトサウルスのイメージってこんな感じ。待ち伏せから一気に噛みついて頸動脈をバッサリ、みたいな。辻斬りケラト。

頭部のアップ。歯が大きいですね。アロサウルスと比べてケラトサウルスの歯はブレード状で大きく、より肉を切り裂くのに適しているとか。サーベルの様です。
C.デンティスルカトゥスの頭部化石は全体的に見つかっている訳ではないようで、鼻の上と目の上の角は推測で作られている様です。鼻の上の角は、他のケラトサウルスの種ではもっと丸みを帯びているので、こんなに尖ってはなかったんじゃないかな。
C.ナシコルニスとは上顎骨の形状が異なるそうで、C.デンティスルカトゥスでは下方に湾曲しています。
オマケ

ケラトサウルス・ナシコルニスの頭骨。上顎骨の下端がほぼ水平です。ただ、これは亜成体だからかもしれません。

ケラトサウルス・マグニコルニスの頭部の産状化石(のレプリカ)。鼻の上の角が丸みを帯びています。

前脚。ケラトサウルス類は4本の指が残っているのは有名ですが、思ったより第4指が縮小しています。
どこまで信用できるのかはわかりませんが、とりあえず、テタヌラ類とは手の形状がかなり違いますね。

骨盤。恥骨の先端はいわゆるピュービックブーツにはなっておらず、アッサリした形。
アロサウルスなんかと違って、腸骨も前後に短く、太ももの筋肉は若干細いと思われます。
背中の皮骨板がカッコいいです。

尻尾。尾椎の神経棘が前後で嵌まり込むテタヌラ類とは違って、先端の方まで神経棘が上に真っ直ぐ伸びているのがよくわかりますね。隣のアロサウルスの尻尾と比べてみると面白いですよね。
嫁さんに、その辺の話を熱く語ったんですが、スルーされました。そりゃ、そうか。
しかし、ジャニオタである嫁から見ても、このキャストの美しさは分かってくれたみたいです。
今回のヨコハマ恐竜博では、このケラトサウルスが一番の当たりでした。
ケラトサウルス最高ッス。
あー、ヨコハマ恐竜博のレポなのに、異様なケラト押しで別記事になっちゃったな。
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