幻獣の名を冠する恐竜シリーズ13 メドゥサケラトプス(2)
- 2015/08/13
- 22:30
メドゥサケラトプス・ロキイ(Medusaceratops lokii)は1990年代の前半にモンタナ州のジュディスリバー累層から発見されたカスモサウルス亜科の角竜で、約7800万年前に生息していました。

前の記事でちょっと触れましたが、フリル先端のトゲをメドゥーサの蛇の髪に見立てて命名された様です。
2010年にクリーブランド自然史博物館のマイケル・ライアン博士によって記載された本種ですが、発見当初はアルバータケラトプス(Albertaceratops nesmoi)の標本として扱われていた経緯があります。

こっちはアルバータケラトプスの想像図です。フリルのトゲの形状が良く似てて、同種と間違われても仕方ないですね。
メドゥサケラトプスが見つかったのは、モンタナ州北部のカナダとの国境付近の私有地で、ボーンベッドの状態だったそうです。Canada Fossils Ltd.という民間の化石採掘、販売を行う企業がボーンベッドを買い取り、幾人かの古生物学者に研究をしてみないかと声をかけた様で、当時ロイヤルティレル博物館にいたマイケル・ライアン博士が分類に挑戦したそうです。10年程経過した2007年、ライアン博士はカナダのアルバータ州からアルバータケラトプスという原始的なセントロサウルス亜科の角竜を発見、記載しますが、モンタナ州のボーンベッドで発見された標本はフリルのホーンレットの形状・長い目の上の角などがアルバータケラトプスと良く似ている事、それぞれの発見場所がそれ程離れていない事、発見された地層の年代がほぼ同じ事から、アルバータケラトプスの標本であると考えられました。
その後、ライアン博士はモンタナ州の標本がアルバータケラトプスとは一番上のフック状のホーンの曲がり方が異なる、それ以外の突起も数と形状が異なる事から、別種であるとして仮にメドゥサケラトプスの名で呼んでいた様で、2010年に正式に別種として記載されました。
※と言うか、ですね。メドゥサケラトプスという名前自体、アルバータケラトプスが正式に命名される前の仮の名前だったそうです。
良く分からないんですが、モンタナ州の標本を仮に"メドゥサケラトプス"と呼称していて、アルバータケラトプスが記載された後に同じ種類じゃね?ってなり、さらにその後、「やっぱ違ったわ~」ってなって、元々の呼称であった"メドゥサケラトプス"を復活させたって事なんですかね。
ここまで書いてきてなんですが、正直これ、あってるのか、本当に自信がありません(/_;)
英文読んでても、意味が分からないよ。なので、らえらぷすさんのブログにリンクを張らせてもらいました。とても良くまとまっていまして、この駄文より確実にタメになるはずです。
現在、メドゥサケラトプスのキャストは幾つか存在しているようです。が、発見されているのがフリルの先端と鼻面の一部位みたいなので、どの位信用できるのかわかりません。例えば、福井県立恐竜博物館にアルバータケラトプス sp.とされる標本があります。これはかつては「カスモサウルスの一種」として展示されていたのですが、現在ではアルバータケラトプスとされます。しかし、この標本はモンタナ州で見つかったものらしく、つまりはメドゥサケラトプスの様です。

目の上の角から鼻角あたりまではメドゥサケラトプスの標本が組み込まれているらしいですが、鼻孔なんかはセントロサウルス亜科っぽい造りなので、多分作られたものでしょう。フリルはカスモサウルスの様に見えます。だから、全体としてキメラですよね、この標本。
他にはワイオミング恐竜博物館にもキャストがあるそうです。これも、かつてアルバータケラトプスとされたが、実際はメドゥサケラトプスだったというオチのものだそうで、やっぱり鼻先がセントロサウルス亜科っぽくなっちゃってます。

上のは、ワイオミング恐竜博物館の標本から描いた想像図です。鼻先が丸くて寸詰まりでセントロサウルス亜科っぽくなっちゃいましたね、やっぱり。なので、一番上のカスモサウルス亜科っぽく描いたのが、現状だと、一番"らしい"んじゃないかと思います。
ライアン博士は子供の頃に見た「タイタンの戦い」という映画に出ていたメデューサから本種の名前を取ったとの事で、フリルから生えた曲がったホーンレットを蛇の髪に見立てたものだそうです。また、種小名は北欧神話のトリックスター、ロキから取ったそうです。1つの理由としては、メドゥサケラトプスの命名までに混乱があった事を、神々に混乱をもたらすロキにかけての様です。もう1つ、マーヴェルのマンガに出てくるロキが2本の角の生えた兜を被っていたから、だそうです。
ライアン博士は、以前に紹介したメルクリケラトプスも記載していますが、神話系がお好きなのでしょうか。さらにモンゴルの恐竜にありがちな「一体どこを神話に出てくる幻獣に見立てたのか意味不明」な命名ではなく、ちゃんと「この恐竜の〇〇の部分が、神話に出てくる××という怪物の▲▲の部分に似ている」という理由で命名されているのに共感を覚えます。ぜひ、これからもカッコいい恐竜の名前を付けてもらいたいですね。

前の記事でちょっと触れましたが、フリル先端のトゲをメドゥーサの蛇の髪に見立てて命名された様です。
2010年にクリーブランド自然史博物館のマイケル・ライアン博士によって記載された本種ですが、発見当初はアルバータケラトプス(Albertaceratops nesmoi)の標本として扱われていた経緯があります。

こっちはアルバータケラトプスの想像図です。フリルのトゲの形状が良く似てて、同種と間違われても仕方ないですね。
メドゥサケラトプスが見つかったのは、モンタナ州北部のカナダとの国境付近の私有地で、ボーンベッドの状態だったそうです。Canada Fossils Ltd.という民間の化石採掘、販売を行う企業がボーンベッドを買い取り、幾人かの古生物学者に研究をしてみないかと声をかけた様で、当時ロイヤルティレル博物館にいたマイケル・ライアン博士が分類に挑戦したそうです。10年程経過した2007年、ライアン博士はカナダのアルバータ州からアルバータケラトプスという原始的なセントロサウルス亜科の角竜を発見、記載しますが、モンタナ州のボーンベッドで発見された標本はフリルのホーンレットの形状・長い目の上の角などがアルバータケラトプスと良く似ている事、それぞれの発見場所がそれ程離れていない事、発見された地層の年代がほぼ同じ事から、アルバータケラトプスの標本であると考えられました。
その後、ライアン博士はモンタナ州の標本がアルバータケラトプスとは一番上のフック状のホーンの曲がり方が異なる、それ以外の突起も数と形状が異なる事から、別種であるとして仮にメドゥサケラトプスの名で呼んでいた様で、2010年に正式に別種として記載されました。
※と言うか、ですね。メドゥサケラトプスという名前自体、アルバータケラトプスが正式に命名される前の仮の名前だったそうです。
良く分からないんですが、モンタナ州の標本を仮に"メドゥサケラトプス"と呼称していて、アルバータケラトプスが記載された後に同じ種類じゃね?ってなり、さらにその後、「やっぱ違ったわ~」ってなって、元々の呼称であった"メドゥサケラトプス"を復活させたって事なんですかね。
ここまで書いてきてなんですが、正直これ、あってるのか、本当に自信がありません(/_;)
英文読んでても、意味が分からないよ。なので、らえらぷすさんのブログにリンクを張らせてもらいました。とても良くまとまっていまして、この駄文より確実にタメになるはずです。
現在、メドゥサケラトプスのキャストは幾つか存在しているようです。が、発見されているのがフリルの先端と鼻面の一部位みたいなので、どの位信用できるのかわかりません。例えば、福井県立恐竜博物館にアルバータケラトプス sp.とされる標本があります。これはかつては「カスモサウルスの一種」として展示されていたのですが、現在ではアルバータケラトプスとされます。しかし、この標本はモンタナ州で見つかったものらしく、つまりはメドゥサケラトプスの様です。

目の上の角から鼻角あたりまではメドゥサケラトプスの標本が組み込まれているらしいですが、鼻孔なんかはセントロサウルス亜科っぽい造りなので、多分作られたものでしょう。フリルはカスモサウルスの様に見えます。だから、全体としてキメラですよね、この標本。
他にはワイオミング恐竜博物館にもキャストがあるそうです。これも、かつてアルバータケラトプスとされたが、実際はメドゥサケラトプスだったというオチのものだそうで、やっぱり鼻先がセントロサウルス亜科っぽくなっちゃってます。

上のは、ワイオミング恐竜博物館の標本から描いた想像図です。鼻先が丸くて寸詰まりでセントロサウルス亜科っぽくなっちゃいましたね、やっぱり。なので、一番上のカスモサウルス亜科っぽく描いたのが、現状だと、一番"らしい"んじゃないかと思います。
ライアン博士は子供の頃に見た「タイタンの戦い」という映画に出ていたメデューサから本種の名前を取ったとの事で、フリルから生えた曲がったホーンレットを蛇の髪に見立てたものだそうです。また、種小名は北欧神話のトリックスター、ロキから取ったそうです。1つの理由としては、メドゥサケラトプスの命名までに混乱があった事を、神々に混乱をもたらすロキにかけての様です。もう1つ、マーヴェルのマンガに出てくるロキが2本の角の生えた兜を被っていたから、だそうです。
ライアン博士は、以前に紹介したメルクリケラトプスも記載していますが、神話系がお好きなのでしょうか。さらにモンゴルの恐竜にありがちな「一体どこを神話に出てくる幻獣に見立てたのか意味不明」な命名ではなく、ちゃんと「この恐竜の〇〇の部分が、神話に出てくる××という怪物の▲▲の部分に似ている」という理由で命名されているのに共感を覚えます。ぜひ、これからもカッコいい恐竜の名前を付けてもらいたいですね。
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