幻獣の名を冠する恐竜シリーズ14 ガーゴイレオサウルス(2)_元ネタ
- 2015/09/13
- 21:31
今回のネタは水に関わるものなので、大規模な水害が発生している今書くのは不謹慎かとも思いました。
しかしながら、自然と言うものは人間に恵みを与えるだけではなく、この様にいつ何時天災をもたらすかわからないものでもあることを忘れてはならないと思い、この記事を書くこととします。
今回の水害でお亡くなりになられた方のご冥福と、行方が分からない方の早期の発見を祈ります。
では、ネタの方を。
ガーゴイレオサウルスの元ネタとなっているのは、教会の屋根にある怪物を象った雨どいである”ガーゴイル”です。Wikipediaによると、「彫刻のある雨どい」をガーゴイルとは呼ぶそうで、特定の妖怪や悪魔などを指す言葉ではないんですね。元々、教会には雨どいを付ける習慣がなかったため、雨による浸食や変色を防ぐために取り付けられる様になったそうです。
こうした部分に人類の自然への挑戦が見てとれます。アジア的な考え方では、自然を崇め、その恐ろしい面も豊かな面も神として同等に受け入れてきました。日本もそういう文化圏の1つです。私は、そういう考え方、万物に魂が宿るから、みんな大事にしようというアミニズムの方が好きです。ネイティブアメリカンの思想のように、必要な獲物しかとらず、自らの糧となってくれたものに感謝するというのはステキなことだと思います。最近では食事の前に「いただきます」という意味が分からないという若者も増えていると聞きますが、そういった人間本位な考え方は災害に対して気構えを持たず漫然と暮らしていってしまう気がして、あまり好きではないです。
人間は凄い。月にも行けるし、海の底にも行ける。でも、人間の作ったものを、自然はその腕の一振りで無に帰してしまう。人も凄い。自然も凄い。そんな風にリスペクトしつつも常に挑戦していけるような気構えでいたいものだと思います。
ゲームやファンタジー小説などの影響で、「ガーゴイル=醜悪な外見をした怪物」というイメージが定着していますが、実際にはライオンや犬などの普通の動物であってもガーゴイルなんだそうですよ。教会の装飾物としての怪物の中には雨どいの用をなしていないものもあり、それらはガーゴイルではなく、グロテスク、あるいはキメラと呼ぶそうです。パリのノートルダム大聖堂にあるガーゴイル、もといグロテスクは有名です。こうした装飾物は、元々は魔よけの役割を担っていたそうで、日本や中国などで言うところの鬼瓦に相当する存在の様です。
ガーゴイル_Gargoyle という名称はフランス語のガルグイユ_Gargouille に由来していて、さらにその語源はラテン語の”喉”を意味する gurgulio から来ているのだそうです。同じくWikipediaを参照すると、ラテン語で水が流れる音、いわゆるゴボゴボと表現される音をgarというそうで、そこから派生した言葉といいます。雨どいから水が流れる音がゴボゴボと聞こえることから派生してきた名称なのだと思われます。
他にも説があり、フランスの伝説”ルーアンのロマヌス”に登場するガルグイユという竜が元ネタだといいます。伝説によると、セーヌ川のほとりに四本足で蛇の様な首を持ち、羽を生やした水を吐くガルグイユという竜が棲んでいました。船を襲うなどしたようですが、西暦600年頃にロマヌスという司祭によって調伏されました。捕らえられたガルグイユは焼き殺されたのですが、その首だけは焼け残った為、ルーアンの町の大聖堂に神の力を誇示する為に取り付けられたという逸話です。
たまにゲームに出てくるモンスターを扱った書籍などでガーゴイルは元々水に関係する土着神であったという記述を見る事がありますが、このガルグイユに由来しているのでしょうね。そしてガルグイユ自体も、本来は河川の豊かさや氾濫した際の恐ろしさを表した神性だったのだと思われますが、キリスト教の広がりとともに竜として打たれることになったのだと推測されます。

ガルグイユを象ったガーゴイル。ややこしい。
ゲームなどでは動く石像として門番や宝箱の守護者として描かれる事が多いようです。個人的には、FF9に出てきたガーゴイルが、石化解除のアイテム「金の針」で一撃死するのが記憶に残っています。
参考サイト:Wikipedia「ガーゴイル」「ガルグイユ」
しかしながら、自然と言うものは人間に恵みを与えるだけではなく、この様にいつ何時天災をもたらすかわからないものでもあることを忘れてはならないと思い、この記事を書くこととします。
今回の水害でお亡くなりになられた方のご冥福と、行方が分からない方の早期の発見を祈ります。
では、ネタの方を。
ガーゴイレオサウルスの元ネタとなっているのは、教会の屋根にある怪物を象った雨どいである”ガーゴイル”です。Wikipediaによると、「彫刻のある雨どい」をガーゴイルとは呼ぶそうで、特定の妖怪や悪魔などを指す言葉ではないんですね。元々、教会には雨どいを付ける習慣がなかったため、雨による浸食や変色を防ぐために取り付けられる様になったそうです。
こうした部分に人類の自然への挑戦が見てとれます。アジア的な考え方では、自然を崇め、その恐ろしい面も豊かな面も神として同等に受け入れてきました。日本もそういう文化圏の1つです。私は、そういう考え方、万物に魂が宿るから、みんな大事にしようというアミニズムの方が好きです。ネイティブアメリカンの思想のように、必要な獲物しかとらず、自らの糧となってくれたものに感謝するというのはステキなことだと思います。最近では食事の前に「いただきます」という意味が分からないという若者も増えていると聞きますが、そういった人間本位な考え方は災害に対して気構えを持たず漫然と暮らしていってしまう気がして、あまり好きではないです。
人間は凄い。月にも行けるし、海の底にも行ける。でも、人間の作ったものを、自然はその腕の一振りで無に帰してしまう。人も凄い。自然も凄い。そんな風にリスペクトしつつも常に挑戦していけるような気構えでいたいものだと思います。
ゲームやファンタジー小説などの影響で、「ガーゴイル=醜悪な外見をした怪物」というイメージが定着していますが、実際にはライオンや犬などの普通の動物であってもガーゴイルなんだそうですよ。教会の装飾物としての怪物の中には雨どいの用をなしていないものもあり、それらはガーゴイルではなく、グロテスク、あるいはキメラと呼ぶそうです。パリのノートルダム大聖堂にあるガーゴイル、もといグロテスクは有名です。こうした装飾物は、元々は魔よけの役割を担っていたそうで、日本や中国などで言うところの鬼瓦に相当する存在の様です。
ガーゴイル_Gargoyle という名称はフランス語のガルグイユ_Gargouille に由来していて、さらにその語源はラテン語の”喉”を意味する gurgulio から来ているのだそうです。同じくWikipediaを参照すると、ラテン語で水が流れる音、いわゆるゴボゴボと表現される音をgarというそうで、そこから派生した言葉といいます。雨どいから水が流れる音がゴボゴボと聞こえることから派生してきた名称なのだと思われます。
他にも説があり、フランスの伝説”ルーアンのロマヌス”に登場するガルグイユという竜が元ネタだといいます。伝説によると、セーヌ川のほとりに四本足で蛇の様な首を持ち、羽を生やした水を吐くガルグイユという竜が棲んでいました。船を襲うなどしたようですが、西暦600年頃にロマヌスという司祭によって調伏されました。捕らえられたガルグイユは焼き殺されたのですが、その首だけは焼け残った為、ルーアンの町の大聖堂に神の力を誇示する為に取り付けられたという逸話です。
たまにゲームに出てくるモンスターを扱った書籍などでガーゴイルは元々水に関係する土着神であったという記述を見る事がありますが、このガルグイユに由来しているのでしょうね。そしてガルグイユ自体も、本来は河川の豊かさや氾濫した際の恐ろしさを表した神性だったのだと思われますが、キリスト教の広がりとともに竜として打たれることになったのだと推測されます。

ガルグイユを象ったガーゴイル。ややこしい。
ゲームなどでは動く石像として門番や宝箱の守護者として描かれる事が多いようです。個人的には、FF9に出てきたガーゴイルが、石化解除のアイテム「金の針」で一撃死するのが記憶に残っています。
参考サイト:Wikipedia「ガーゴイル」「ガルグイユ」
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