本のご紹介
- 2015/10/24
- 21:43
最近読んだ本に知らなかった情報が載っていたので、紹介したいと思います。
文藝春秋の新書で、題名は「ティラノサウルスはすごい」。
土屋健さんの著書で、小林快次博士が監修されています。
土屋さんは元は科学雑誌ニュートンの編集者だったそうで、金子隆一さん亡き後、恐竜関係の書籍を一手に担っていらっしゃる印象があります。
ニュートンは中学の時に出会い、高校まで愛読していました。恐竜関係の記事が載る事も多く、楽しかったです。トーマス・ホルツ博士やマット・ラマンナ博士といった研究者のインタビューが載ってたりしますので、チョイチョイ見てたり。
ただ、最近は、添えられているイラストがちょっと微妙なのでスルーしてしまいがちになってます。
山本匠先生や藤井康文先生の絵が載ってると安心しますが、むちゃくちゃなCGみたいなのとか、皮膚の感じはまあまだけど、爪の数がオカシイとか、中には関節の数がおかしいイラストもあったりして、仮にも科学雑誌を謳っているなら、そこら辺はどうなのかとツッコミを入れたくなってしまいます。
おっと、話が逸れてしまった。
「ティラノサウルスはすごい」という本は、ティラノサウルスとティラノサウルス科、ティラノサウルス上科の仲間に焦点を絞った入門書といった感じで非常に読みやすいです。噛む力は?ハンターなのかスカベンジャーなのか?群れをなしていたのか?
そういったティラノサウルスの生態について、最新の研究を踏まえた内容を分かりやすく紹介されています。小学校高学年くらいのお子さんと親御さんが一緒に読んで共に勉強できる感じですね。
で、今回、この本を読んで知った新事実というのが、ティラノサウルスの性別に関わる事でした。
このブログでもティラノサウルスの性別について取り上げた記事を書いた事があります。
その中で、ティラノサウルスでも大腿骨に骨髄骨が認められた例がある事を書いたのですが、その検体の情報が載っていたんです。それによりますと、当該の標本はロッキー山脈博物館が所有する「MOR1125」という標本で、骨髄骨を発見したのはノースカロライナ州立大学のメアリー・シュワイツァー博士のチームとの事です。シュワイツァー博士と言えば、ティラノサウルスの軟組織の研究で有名な研究者で、もともとMOR1125は血管と思われる軟組織が残っていた事で有名だった標本であり、その研究の過程で骨髄骨も見つかったという事のようです。
また、年齢も推定されていて、MOR1125は18±2歳との事です。そのくらいの年齢では、既に性的に成熟していたという事ですね。
で、肝心の「MOR1125はガッシリ型なのか、華奢型なのか?」という事なんですけれども、ブラックヒルズ地質研究所のピーター・ラーソン博士によると、MOR1125はガッシリしたタイプであったとの事です。
そういう事で、これまでの知見に照らし合わせると、獣脚類では、やはりメスの方がオスよりガッシリしていた可能性が高いと結論される、という事です。

ガッシリ型の典型、「スー」。
まさに、女帝。エンプレス オブ ダイナソーといった貫禄です。
今、レプリカが北九州市の「いのちのたび博物館」に展示されてるんですよね…
行きたいケド、流石に九州はキツいなぁ…
文藝春秋の新書で、題名は「ティラノサウルスはすごい」。
土屋健さんの著書で、小林快次博士が監修されています。
土屋さんは元は科学雑誌ニュートンの編集者だったそうで、金子隆一さん亡き後、恐竜関係の書籍を一手に担っていらっしゃる印象があります。
ニュートンは中学の時に出会い、高校まで愛読していました。恐竜関係の記事が載る事も多く、楽しかったです。トーマス・ホルツ博士やマット・ラマンナ博士といった研究者のインタビューが載ってたりしますので、チョイチョイ見てたり。
ただ、最近は、添えられているイラストがちょっと微妙なのでスルーしてしまいがちになってます。
山本匠先生や藤井康文先生の絵が載ってると安心しますが、むちゃくちゃなCGみたいなのとか、皮膚の感じはまあまだけど、爪の数がオカシイとか、中には関節の数がおかしいイラストもあったりして、仮にも科学雑誌を謳っているなら、そこら辺はどうなのかとツッコミを入れたくなってしまいます。
おっと、話が逸れてしまった。
「ティラノサウルスはすごい」という本は、ティラノサウルスとティラノサウルス科、ティラノサウルス上科の仲間に焦点を絞った入門書といった感じで非常に読みやすいです。噛む力は?ハンターなのかスカベンジャーなのか?群れをなしていたのか?
そういったティラノサウルスの生態について、最新の研究を踏まえた内容を分かりやすく紹介されています。小学校高学年くらいのお子さんと親御さんが一緒に読んで共に勉強できる感じですね。
で、今回、この本を読んで知った新事実というのが、ティラノサウルスの性別に関わる事でした。
このブログでもティラノサウルスの性別について取り上げた記事を書いた事があります。
その中で、ティラノサウルスでも大腿骨に骨髄骨が認められた例がある事を書いたのですが、その検体の情報が載っていたんです。それによりますと、当該の標本はロッキー山脈博物館が所有する「MOR1125」という標本で、骨髄骨を発見したのはノースカロライナ州立大学のメアリー・シュワイツァー博士のチームとの事です。シュワイツァー博士と言えば、ティラノサウルスの軟組織の研究で有名な研究者で、もともとMOR1125は血管と思われる軟組織が残っていた事で有名だった標本であり、その研究の過程で骨髄骨も見つかったという事のようです。
また、年齢も推定されていて、MOR1125は18±2歳との事です。そのくらいの年齢では、既に性的に成熟していたという事ですね。
で、肝心の「MOR1125はガッシリ型なのか、華奢型なのか?」という事なんですけれども、ブラックヒルズ地質研究所のピーター・ラーソン博士によると、MOR1125はガッシリしたタイプであったとの事です。
そういう事で、これまでの知見に照らし合わせると、獣脚類では、やはりメスの方がオスよりガッシリしていた可能性が高いと結論される、という事です。

ガッシリ型の典型、「スー」。
まさに、女帝。エンプレス オブ ダイナソーといった貫禄です。
今、レプリカが北九州市の「いのちのたび博物館」に展示されてるんですよね…
行きたいケド、流石に九州はキツいなぁ…
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