幻獣の名を冠する古生物シリーズ1 ベヘモトプス(2)_元ネタ
- 2015/12/17
- 10:55
ベヘモトプスの元ネタであるベヘモトについて解説してみます。
ベヘモト(behemoth、ベヒモス、ベヒーモスなどとも)は、旧約聖書に出てくる陸の巨大生物で、リヴァイアサンと対をなす存在とされます。元々はカバやサイなどの大型哺乳類をモデルとした存在と言われますが、中には恐竜が人間と一緒に生きていたと主張するトンデモ系の人が、ベヘモトのモデルは恐竜なんて事を言ってる人もいます。
ヨブ記によれば、「口の中にヨルダン川の水を注ぎこまれても動じない」とされ、「誰がその目をつかんで、これを捕らえることができようか」と、その強大さが謳われているそうです。神が天地創造の5日目に造り出した存在で、鉄の棒の様な骨、巨大な腹を持ち、1日に千の山に生える草木を喰らうと言います。
世界の終わりには、神に選ばれた人々の食糧となるともされています。
中世になると、ヨーロッパの悪魔学者の間で、ベヘモトは巨大な動物から魔神の1柱と考えられる様になったそうです。

コラン・ド・プランシーの「地獄の辞典」より、M.L.ブルトンのベヘモトを参考に。
ジャン・ボダンやヴァイヤーといった中世の悪魔学者によると、地獄帝国のソムリエを務めているとか。いやー、こんなぶっとい腕でワインが注げるんでしょうかねぇ。
イスラム圏では、アラビア語読みでバハムートと呼ばれ、世界を支える超巨大な魚の姿で表されます。「千夜一夜物語」によると、イエス・キリスト(アラビア語ではイーサー)がバハムートを目撃し、あまりの巨大さにビビッて失神、3日後に目が覚めたが、バハムートはまだ通り過ぎていなかったという逸話があるそうです。
イスラム圏にベヘモトが伝播した際に、カバの様な姿から魚に変化したのは、リヴァイアサンと混同された為と考えられている様です。
さて、バハムートというと、日本では竜王として浸透しています。これはファイナルファンタジーシリーズでドラゴンの姿をした召喚獣として登場した影響ですが、元々はアメリカのテーブルトークRPG、ドラゴンズ&ダンジョンズにおいて、悪魔の竜ティアマトに対応する神の竜としてバハムートが採用されたのが始まりの様です。

参考文献:「地獄の辞典」C・ド=プランシー著 講談社+α文庫、「西洋魔物図鑑」江口之隆著 翔泳社、Wikipedia「ベヒモス」「バハムート」
ベヘモト(behemoth、ベヒモス、ベヒーモスなどとも)は、旧約聖書に出てくる陸の巨大生物で、リヴァイアサンと対をなす存在とされます。元々はカバやサイなどの大型哺乳類をモデルとした存在と言われますが、中には恐竜が人間と一緒に生きていたと主張するトンデモ系の人が、ベヘモトのモデルは恐竜なんて事を言ってる人もいます。
ヨブ記によれば、「口の中にヨルダン川の水を注ぎこまれても動じない」とされ、「誰がその目をつかんで、これを捕らえることができようか」と、その強大さが謳われているそうです。神が天地創造の5日目に造り出した存在で、鉄の棒の様な骨、巨大な腹を持ち、1日に千の山に生える草木を喰らうと言います。
世界の終わりには、神に選ばれた人々の食糧となるともされています。
中世になると、ヨーロッパの悪魔学者の間で、ベヘモトは巨大な動物から魔神の1柱と考えられる様になったそうです。

コラン・ド・プランシーの「地獄の辞典」より、M.L.ブルトンのベヘモトを参考に。
ジャン・ボダンやヴァイヤーといった中世の悪魔学者によると、地獄帝国のソムリエを務めているとか。いやー、こんなぶっとい腕でワインが注げるんでしょうかねぇ。
イスラム圏では、アラビア語読みでバハムートと呼ばれ、世界を支える超巨大な魚の姿で表されます。「千夜一夜物語」によると、イエス・キリスト(アラビア語ではイーサー)がバハムートを目撃し、あまりの巨大さにビビッて失神、3日後に目が覚めたが、バハムートはまだ通り過ぎていなかったという逸話があるそうです。
イスラム圏にベヘモトが伝播した際に、カバの様な姿から魚に変化したのは、リヴァイアサンと混同された為と考えられている様です。
さて、バハムートというと、日本では竜王として浸透しています。これはファイナルファンタジーシリーズでドラゴンの姿をした召喚獣として登場した影響ですが、元々はアメリカのテーブルトークRPG、ドラゴンズ&ダンジョンズにおいて、悪魔の竜ティアマトに対応する神の竜としてバハムートが採用されたのが始まりの様です。

参考文献:「地獄の辞典」C・ド=プランシー著 講談社+α文庫、「西洋魔物図鑑」江口之隆著 翔泳社、Wikipedia「ベヒモス」「バハムート」
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