地元で珍しく化石発見の話題が。

本日の新聞で、私の地元の中新世の地層からアロデスムスという動物の化石が発見されたとの記事がありました。
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20160107/KT160106FTI090011000.php

　アロデスムスというのは、アザラシやアシカが含まれる鰭脚類の中の、絶滅したデスマトフォカ科に属する動物で、外見はアシカとかトドの様なものだったと思われます。
　　　
　写真は国立科学博物館に展示されているアロデスムス（ Allodesmus sp. ）です。頭骨なんかはアシカとかと良く似ていますね。

　長野県はその昔海であった為、海生の哺乳類の化石がそこそこ出土しており、アロデスムスの化石もたまに見つかっていたそうです。
　今回の発見では、全身の骨が埋まっている可能性がある様です。記事によれば、見つかっている首～胴体の長さが1.2m程あるとの事で、全長は結構大きい感じを受けます。アロデスムスは大きい個体だと、2.4m、360kgにも達するそうなので、今回見つかった個体もそれくらいあるのかもしれません。

　発見された化石は群馬県立自然史博物館で研究されるという事です。同館の館長であられる長谷川先生が長野県出身である縁である様ですね。長谷川善和先生といえば、以前横浜国立大学におられましたので、高校生の時は横国を目指していた時期もありましたけど、自分が受験の歳に退官されてしまい、研究室がなくなるとい悲劇が。というか、まぁ、私の学力ではそもそも受かりませんでしたけどね。

地元では博物館建設の計画があるようなので、もしかすると、今回発見されたアロデスムスも復元骨格が組まれて将来的には展示の目玉の1つになるかもしれません。
　現在は海なし県の代表格である長野県ですが、昔は海の底だった、みたいなコンセプトで絶滅した海生哺乳類と、その比較として中生代の海生爬虫類をズラーと展示してみたりすると面白いんですが。

参考文献：Wikipedia「Allodesmus 」