ティラノサウルス科_ティラノサウルス(12)

2016/05/12
09:08

通称ブラック・ビューティーことRTMP 81.6.1。

　1980年の夏にカナダ、アルバータ州南西部クロウズネスト峡谷で釣りをしていた2人の高校生によって発見されたティラノサウルスです。ブラック・ビューティーという愛称は、RTMP 81.6.1がマンガンを吸収した事で漆黒に変化していた事に因むそうです。

この化石はウィロークリーク累層（Willow Creek Formation）という地層から発見されたそうですが、この地層は元々新生代に堆積したと考えられていたという事です。しかし、恐竜の化石も発見される為、白亜紀最上部、K/Pg境界のすぐ下の時代だったと再考されている様です。

　ブラック・ビューティーの頭骨は1990年に日本で開催された大恐竜博の開催中に会場でクリーニングされたという事です。さらに1994年に開催された『世界最大の恐竜博』では、有名なデスポーズに復元された骨格が展示されました。現在も福井県立恐竜博物館や茨城県自然博物館で全身骨格が展示されています。
※茨城県自然博物館の復元骨格は何故か黒くないので、ブラック・ビューティーだとは気付きにくいかも。

福井県立恐竜博物館に展示されているブラック・ビューティー。
黒いその姿は、美しいの一言。

　『恐竜2009-砂漠の奇跡』の図録によると、ブラック・ビューティーの頭骨の保存率は25%という事なので、実際はかなり"造られて"いる様ですね。とは言え、メスの亜成体であると考えられているそうです。

参考文献：「恐竜学最前線4」学研、「恐竜2009 砂漠の奇跡」図録

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ティラノサウルスが出てくるゾーン

ティラノサウルス・レックス（生息地アメリカ・カナダ）は今から凡そ7060万年ほど前〜恐竜大量絶滅の最後を迎える6500万年前又は6600万年前迄の約460万〜560万年間を生きていたのと同時に、特に7000万年前と6850万年前〜6600万年前又は6500万年前のアメリカ・カナダの地層が発掘される化石の個体数が非常に多いと思いました。また、最盛期に関しては出現から60万年後の7000万年前で、当時、同じエリアに生息していた恐竜はトリケラトプスやトロサウルス、パキリノサウルス、エドモンドサウルス、アンキロサウルス、翼竜ケッツァルコアトルス、コリトサウルスに似たヒパクロサウルスがいた事を知っているのと同時に、今から数十年前〜十数年前はパラサウロロフス・ウォーケリーも生息恐竜にリストアップされていました。