和泉郷土資料館
- 2016/08/22
- 00:23
福井県立恐竜博物館で【恐竜の大移動】展を見てきた帰り、和泉村(現在は大野市)の郷土資料館に寄ってきました。
和泉村と言えば、1996年に日本初のティラノサウルス類の歯が出たトコロです。
アマチュアの化石ハンター大倉さんが約1億3000万年前の地層から発見し、科博の真鍋博士により同定されました。
やはり恐竜好きとしては見ておかないと、と以前から思っていたんですが、中々機会に恵まれず。
今回は平日だった事もあり、資料館も開いていたので見る事ができました。

いやぁ、小さい!!
長さ1cm、幅5mmってところでしょうか。発見者の大倉さん、良く見付けたな~と感心しきりです。
この歯は断面がD字型で、歯の後方に鋸歯が2列ある事からティラノサウルス類のものであると同定されたそうです。
1億3000万年前というと、白亜紀前期オーテリーブ期、バーレム期あたりでしょうか。
この歯の持ち主は一体どんな姿だったんでしょう?
そこで妄想を逞しくしてみました。

白亜紀前期から見つかっているティラノサウルス類のどれかに似た姿だったんじゃないか、という事で、4タイプ考えてみました。
一番奥はシオングアンロング( Xiongguanlong baimoensis またはシャンガンロン等とも)風。
白亜紀前期アプト期~オーブ期に生息していた中型のティラノサウルス類で、異様に細長い頭部をしています。歯が見つかった年代よりも500~1000万年位後の時代なんで、ちょっとズレすぎかな?
その手前はメガラプトル風です。というか、フクイラプトル( Fukuiraptor kitadaniensis )?
歯は石徹白亜層群という地層から発見されていて、フクイラプトルはその上の赤岩亜層群からの出土ということなんで、これまたちょびっと時代がずれます。しかし、フクイラプトルがメガラプトル類であるとすると、可能性はあるかも?
※メガラプトル類は最初ドロマエオサウルス類と考えられ、後にスピノサウルス類の可能性が指摘されたりしましたが、カルカロドントサウルス科に近縁で、ネオヴェナトル科に含まれるんじゃないか、とされました。が、メガラプトルの幼体の頭骨が発見され、ティラノサウルス類の原始的な仲間の可能性が高まっています。
前から2番目はディロング( Dilong paradoxus )風。
中国遼寧省の1億2500万年前の地層から発見された小型のティラノサウルス類です。羽毛の印象が化石に残っていた事でも有名ですね。年代的にもサイズ的にも一番可能性がある気がします。しかし。。。順当すぎて意外性がないなぁ。。。
一番手前のはグアンロング( Guanlong wucaii )風。グアンロン自体はジュラ紀後期の恐竜ですが、白亜紀からもユウティラヌスやシノティラヌスが発見されているので可能性はなくはないかな、と。つか、日本からこんなトサカのある恐竜が見つかったら面白いですよね。ただ、プロケラトサウルス科の恐竜は、白亜紀に入って大型化し始めたみたいなんで、サイズ的にちょっと合わないかもしれんです。
これからの調査で全体像が明らかになるのが楽しみですね。

こちらは【恐竜の大移動】展で展示されていた長崎産大型ティラノサウルス類の歯です。こっちは時代的にもサイズ的にもタルボクラスの大型のティラノサウルス科だった様です。追加の化石が出る事を祈ってやみません。
参考文献:NATIONAL GEOGRAPHIC 2009 7月号
和泉村と言えば、1996年に日本初のティラノサウルス類の歯が出たトコロです。
アマチュアの化石ハンター大倉さんが約1億3000万年前の地層から発見し、科博の真鍋博士により同定されました。
やはり恐竜好きとしては見ておかないと、と以前から思っていたんですが、中々機会に恵まれず。
今回は平日だった事もあり、資料館も開いていたので見る事ができました。

いやぁ、小さい!!
長さ1cm、幅5mmってところでしょうか。発見者の大倉さん、良く見付けたな~と感心しきりです。
この歯は断面がD字型で、歯の後方に鋸歯が2列ある事からティラノサウルス類のものであると同定されたそうです。
1億3000万年前というと、白亜紀前期オーテリーブ期、バーレム期あたりでしょうか。
この歯の持ち主は一体どんな姿だったんでしょう?
そこで妄想を逞しくしてみました。

白亜紀前期から見つかっているティラノサウルス類のどれかに似た姿だったんじゃないか、という事で、4タイプ考えてみました。
一番奥はシオングアンロング( Xiongguanlong baimoensis またはシャンガンロン等とも)風。
白亜紀前期アプト期~オーブ期に生息していた中型のティラノサウルス類で、異様に細長い頭部をしています。歯が見つかった年代よりも500~1000万年位後の時代なんで、ちょっとズレすぎかな?
その手前はメガラプトル風です。というか、フクイラプトル( Fukuiraptor kitadaniensis )?
歯は石徹白亜層群という地層から発見されていて、フクイラプトルはその上の赤岩亜層群からの出土ということなんで、これまたちょびっと時代がずれます。しかし、フクイラプトルがメガラプトル類であるとすると、可能性はあるかも?
※メガラプトル類は最初ドロマエオサウルス類と考えられ、後にスピノサウルス類の可能性が指摘されたりしましたが、カルカロドントサウルス科に近縁で、ネオヴェナトル科に含まれるんじゃないか、とされました。が、メガラプトルの幼体の頭骨が発見され、ティラノサウルス類の原始的な仲間の可能性が高まっています。
前から2番目はディロング( Dilong paradoxus )風。
中国遼寧省の1億2500万年前の地層から発見された小型のティラノサウルス類です。羽毛の印象が化石に残っていた事でも有名ですね。年代的にもサイズ的にも一番可能性がある気がします。しかし。。。順当すぎて意外性がないなぁ。。。
一番手前のはグアンロング( Guanlong wucaii )風。グアンロン自体はジュラ紀後期の恐竜ですが、白亜紀からもユウティラヌスやシノティラヌスが発見されているので可能性はなくはないかな、と。つか、日本からこんなトサカのある恐竜が見つかったら面白いですよね。ただ、プロケラトサウルス科の恐竜は、白亜紀に入って大型化し始めたみたいなんで、サイズ的にちょっと合わないかもしれんです。
これからの調査で全体像が明らかになるのが楽しみですね。

こちらは【恐竜の大移動】展で展示されていた長崎産大型ティラノサウルス類の歯です。こっちは時代的にもサイズ的にもタルボクラスの大型のティラノサウルス科だった様です。追加の化石が出る事を祈ってやみません。
参考文献:NATIONAL GEOGRAPHIC 2009 7月号
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