ドロマエオサウルス類_番外編

これまでに恐竜展などで見た事があるドロマエオサウルス類についてレビューしていたら、タイムリーにも新種のドロマエオサウルス類が発表されました。これまでに類を見ない斬新な恐竜です。

新しく命名されたドロマエオサウルス類は、ハルシュカラプトル･エスクイリエイ（ Halszkaraptor escuilliei ハルスカラプトル、ハルツカラプトル？）と言い、白鳥の様に細長い首と先細りの頭部、短い前脚等の特徴があるそうです。

ハルシュカラプトルの全身骨格。写真はWikipediaより。

歯が小さく魚を捕食するのに向いている事から、半水生で魚をメインに食べていたとされます。短くなった前脚はペンギンや水鳥の様に使っていた可能性がある、らしいです。鼻先には水圧の変化を感知する為の器官もあったとか。
とりあえず、ナショジオの記事とリンクしておきます。⇒「水陸両生の新タイプ恐竜を発表、まるでアヒル」

ハルシュカラプトルはモンゴルで盗掘された化石だそうで、ヨーロッパに流出した化石の様です。個人コレクターに買われて日の目を見ない事にならずにすんで良かったですね。盗掘品なので正確な所は不明みたいですが、おそらくジャドクタ累層から出土したものとされます。そうしますと、だいたい8000万年前くらいに生息していた動物ですね。研究が終わった後はモンゴルへ返還される事になっているそうです。
属名はポーランドの古生物学者ハルツカ･オスモルスカ博士へ、種小名はフランスの化石商エスキュイリエ氏への献名だそうです。

系統解析によると、ハルシュカラプトル、マハカラ（ Mahakala omnogovae ）、フルサンペス（ Hulsanpes perlei ）という3属で単系統をなした為、基盤的なドロマエオサウルス類のなかにハルシュカラプトル亜科が設立されたそうです。

マハカラについては過去に記事にしていますが（幻獣の名を冠する恐竜シリーズ3　マハカラ）、その時は普通のドロマエオサウルス類のつもりで頭部を描きました。マハカラの頭部は後頭部しか見つかっていないので、もしかするとハルシュカラプトルの様に口先が尖がっていたかもしれないです。描きなおさなきゃなぁ。