福井県立恐竜博物館で開催中の【獣脚類_鳥に進化した肉食恐竜たち】展のレポート、続きいきます。
↓メガラプトル_
Megaraptor namunhuaiquii 恐竜好きな人なら、正直、ネオヴェナトルよりコッチが本命じゃないでしょうか?是非、現地で実物を見て欲しいので、これもモザイクかけておきます。
長年、謎の恐竜として様々な系統に分類されてきたメガラプトルですが、2009年に科博で展示された骨格は、どう見ても生き物として不自然な、アレな骨格で恐竜ファンの失笑を買っていました。
今回展示された骨格は、メガラプトル類に含まれるとされる恐竜達から最大限の情報を盛り込んで造られているそうで、以前の物とはまったくの別物になっています。ネットを漁っていると、これでもまだまだ粗はある様で、ツッコミがある訳ですが、全体像を把握するという意味では、明らかに旧復元から進化したと言っていいんじゃないでしょうか。
いずれ、フクライプトルも、このメガラプトル風に改修されるかもしれませんね。
続いては、植物食に変わっていった獣脚類の紹介です。系統的に離れたケラトサウルス類やテタヌラ類で独自に植物食へシフトしていった恐竜達がいたのは面白いですね。消化さえできれば、植物は肉よりお手頃な食事ですので、生き物は初期投資は大変だとしても、後で楽できる方向に進化していくものなんですね。
↓リムサウルス_
Limusaurus inextricabilis 確か、2011年に科博の特別展で展示された事があったと思います。今回展示された標本はホロタイプだとか。ちょっと見にくいんですが、頭部を観察すると、口元がクチバシになっているのがよく分かります。
↓チレサウルス_
Chilesaurus diegosuarezi 新バージョンの様です。↓の旧バージョンは子供を復元したものじゃないかと思うんですが、今回展示されているものはかなり大きくて、大人を復元したものの様です。
お次はコエルロサウルス類のコーナー。
↓ビセンテナリア_
Bicentenaria argentina これも日本初公開という事で、ご尊顔にモザイクを。
自分はこの恐竜を知らなかったんですが、最も基盤的なコエルロサウルス類らしく、コンプソグナトゥス科よりも基盤的なんだとか。解説によると、複数個体の化石が一緒に見つかっている事から、群れをなしていたものと推測されている様です。
種小名のアルゼンティナから丸わかりですが、アルゼンチンで発見された恐竜だそうです。個人的には、アルゼンチン製の割に頭部の造り込みが良い感じだな~と思いました。もしかすると、アルゼンチンで作成されたキャストじゃないのかも?
↓ズオロン_
Zuolong salleei 新疆ウイグル地区の五彩湾で発見されたという非常に基盤的なコエルロサウルス類だそうです。Shishugou層という地層から発見されたとの事で、グアンロンやハプロケイルス等と同じ地層からの発見ですね。体長は約3mと推定されていますが、発見された骨格は若い個体のもので、もっと大きくなった可能性もあるみたです。
↓アオルン_
Aorun zhaoi これも新疆ウイグル地区の五彩湾で発見されたコエルロサウルス類で、五彩湾から知られるコエルロサウルス類では5番目に発見されたものとか。今回は頭骨のみの展示ですが、他にも頸椎や尾椎、手足の骨も見つかっているそうです。
アオルンという名前は、中国の伝説に登場する西海を支配する竜王から取られているそうです。アオルン自体は1m程度の体長しかないので、名前負けもいいところな気が…
↓シノサウロプテリクス_
Sinosauropteryx prima 基盤的なコエルロサウルス類の〆としてシノサウロプテリクスが登場!もはや貫禄さえ感じさせますね。
振り返ってみると、ビセンテナリアやズオロン等の、より基盤的な種でも小型小型いいつつ、体長3m程のものが多い事に気付きました。そうした中でコンプソグナトゥス科の恐竜達は異様に小さいな、と。もちろん、コンプソグナトゥス科の中でもファシャグナトゥスやシノカリオプテリクス等の様に2~3m位になった種もいたんですが。となると、コンプソグナトゥス科はより小型化する方向へ進化していったって事なんですかね。
次はティラノサウルス類です。
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