ティラノサウルス科_アリオラムス(3)
- 2014/12/22
- 23:01
アリオラムスの2番目の種はアリオラムス・アルタイ( Alioramus altai )と言います。この種の模式標本IGM100/1844は、2001年にモンゴルのツァガーン・クシュという場所のネメグト累層(白亜紀最末期のマーストリヒト期の地層)で発見されたほぼ全身の揃った骨格で、2009年にステファン・ブルサッテ博士、トーマス・カー博士、マーク・ノレル博士らによって記載されました。種小名は、モンゴル南部にあるアルタイ山脈から取られたそうです。

恐竜王国2012にて展示されたアリオラムス・アルタイ。ただしキャプションはA.レモトゥスとなっていた。
A.レモトゥスとA.アルタイでは発見されている周囲の動物相が異なるそうで、この2種が生息していた時期は若干ずれていた様です。
A.アルタイとA.レモトゥスは、上顎骨の突縁の有無、鼻骨の上のコブの数(A.レモトゥスは6個、A.アルタイは3個でA.レモトゥス程発達していない)、歯の数(A.レモトゥスは上顎骨16本、下顎18本、A.アルタイは上顎骨17本、下顎20本)等で区別されます。この2種の頭骨のサイズは3%程度しか違わない為、ほぼ同じくらいの年齢だったと考えられ、種々の差異は年齢による差ではないと思われます。
アリオラムス・アルタイはティラノサウルス類の中でも特に頭部の装飾物が多いそうで、鼻の上の3本と頬骨の2本の角は他のティラノサウルス類には見られない特徴です。
アリオラムス・アルタイが発見されるまで、アリオラムス・レモトゥスの化石が断片的であった事から、アリオラムスの詳しい系統解析は困難であったそうです。フィリップ・カリー博士やトーマス・ホルツ博士の系統解析ではタルボサウルスに近縁とされてきましたが、マイク・ローウェン博士らの2013年の研究ではティラノサウルス科の外になっており、原始的なティラノサウルスの仲間といった位置付けになっています。2016年のブルサッテ博士とカー博士による論文ではティラノサウルス科に含まれるとされています。いずれにしてもティラノサウルスに近縁な種類なのは間違いない様です。


恐竜王国2012にて展示されたアリオラムス・アルタイ。ただしキャプションはA.レモトゥスとなっていた。
A.レモトゥスとA.アルタイでは発見されている周囲の動物相が異なるそうで、この2種が生息していた時期は若干ずれていた様です。
A.アルタイとA.レモトゥスは、上顎骨の突縁の有無、鼻骨の上のコブの数(A.レモトゥスは6個、A.アルタイは3個でA.レモトゥス程発達していない)、歯の数(A.レモトゥスは上顎骨16本、下顎18本、A.アルタイは上顎骨17本、下顎20本)等で区別されます。この2種の頭骨のサイズは3%程度しか違わない為、ほぼ同じくらいの年齢だったと考えられ、種々の差異は年齢による差ではないと思われます。
アリオラムス・アルタイはティラノサウルス類の中でも特に頭部の装飾物が多いそうで、鼻の上の3本と頬骨の2本の角は他のティラノサウルス類には見られない特徴です。
アリオラムス・アルタイが発見されるまで、アリオラムス・レモトゥスの化石が断片的であった事から、アリオラムスの詳しい系統解析は困難であったそうです。フィリップ・カリー博士やトーマス・ホルツ博士の系統解析ではタルボサウルスに近縁とされてきましたが、マイク・ローウェン博士らの2013年の研究ではティラノサウルス科の外になっており、原始的なティラノサウルスの仲間といった位置付けになっています。2016年のブルサッテ博士とカー博士による論文ではティラノサウルス科に含まれるとされています。いずれにしてもティラノサウルスに近縁な種類なのは間違いない様です。

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