2019年に記載された恐竜レビュー(1)
- 2020/01/01
- 20:01
明けましておめでとうございます。
今年も良い年となりますように。
さて、2019年に記載された恐竜について、幾つかイラスト化してみたので、つらつらと紹介してみようと思います。
Ambopteryx longibrachium
名前(意味):アンボプテリクス・ロンギブラキウム(長い上腕の両方の羽)
生息地:中華人民共和国・遼寧省
生息時期:後期ジュラ紀オックスフォード期(海房沟層)
体長:約32cm、体重:300g

スカンソリオプテリクス科に分類される小型の恐竜で、イー・チーに近縁とされる。羽毛と皮膜の両方の翼を持つ事から、「両方の翼」という学名を付けられた。
前脚は後脚よりも長く、約1.3倍とされる。また、上腕が下腕よりも長く、これが種小名の由来となっている。
Asfaltovenator vialidadi
名前(意味):アスファルトヴェナトル・ヴィアリダディ(アスファルト累層の狩人)
生息地:アルゼンチン共和国・チュブト州
生息時期:中期ジュラ紀トアルス期~バジョース期(カナドン・アスファルト層)
体長:約7~8m、体重:?

ほぼ完全な頭骨、頸椎10個、脊椎13個、肩から前腕等が発見されている。系統解析の結果では、アロサウルス上科の基盤的な位置におり、メトリアカントサウルス科よりも早くに分岐した系統とされる。
アスファルトヴェナトルを加えた分析では、メガロサウルス類とアロサウルス類が共通の祖先から分岐した事が示されたといい、伝統的なカルノサウルス類が支持される可能性があるそうである。
Bajadasaurus pronuspinax
名前(意味):バハダサウルス・プロヌスピナクス(前方へ曲がったトゲを持つバハダのトカゲ)
生息地:アルゼンチン共和国・パタゴニア地方
生息時期:前期白亜紀ベリアス期~バランジュ期(バハダコロラダ累層)
体長:約12m程、体重:?

ディプロドクス上科に含まれるディクラエオサウルス科に分類される。ディクラエオサウルス科で最も完全な頭部が発見されており、その特徴からディクラエオサウルスやアマルガサウルスと区別される。
前方を向いた頸椎の神経棘は防御用ではないかと推測される。
Gnathovorax cabreirai
名前(意味):グナトヴォラクス・カブレイライ(カブレイラ博士の貪欲なアゴ)
生息地:ブラジル連邦共和国・リオグランデ・ド・スル州
生息時期:後期三畳紀カール期(サンタマリア累層)
体長:約3m程、体重:?

極めて原始的な獣脚類、あるいは基盤的な竜盤類、はたまた恐竜直前の生き物である等論争のあるヘレラサウルス科の新種。ヘレサウルス科において最も完全な頭骨が発見されている。
前上顎骨の歯が3本であり、4本持つヘレラサウルスとは異なる。また、前上顎骨と上顎骨の接合部に小さな穴が2つある事がグナトヴォラクスに固有の形質という。他にも腸骨の前方縁が尖っている点等が他のヘレラサウルス科と異なる。
Gobihadros mongoliensis
名前(意味):ゴビハドロス・モンゴリエンシス(モンゴルのゴビ砂漠のハドロサウルス類)
生息地:モンゴル国
生息時期:後期白亜紀セノマン期~サントン期(バイン・シレ累層)
体長:約3m未満、体重:?

ホロタイプ MPC-D100 / 746は頭蓋骨とほぼ全身の骨格からなる。
前上顎骨に嘴縁突起を持つ点、及び下顎の歯が3層になっている点で他の非ハドロサウルス類と異なるとされる。その他にも腰の構造に差があるという。
また、前脚の第Ⅰ指にスパイクを持つ事からハドロサウルス科の外部に置かれ、ハドロサウルス上科とされる。
全長は3m未満と推定されているが、MPC-D100 / 746はまだ子供で、さらに大きく成長したと考えられている。
他にも色々と記載されていますので、後半に分けます。
今年も良い年となりますように。
さて、2019年に記載された恐竜について、幾つかイラスト化してみたので、つらつらと紹介してみようと思います。
Ambopteryx longibrachium
名前(意味):アンボプテリクス・ロンギブラキウム(長い上腕の両方の羽)
生息地:中華人民共和国・遼寧省
生息時期:後期ジュラ紀オックスフォード期(海房沟層)
体長:約32cm、体重:300g

スカンソリオプテリクス科に分類される小型の恐竜で、イー・チーに近縁とされる。羽毛と皮膜の両方の翼を持つ事から、「両方の翼」という学名を付けられた。
前脚は後脚よりも長く、約1.3倍とされる。また、上腕が下腕よりも長く、これが種小名の由来となっている。
Asfaltovenator vialidadi
名前(意味):アスファルトヴェナトル・ヴィアリダディ(アスファルト累層の狩人)
生息地:アルゼンチン共和国・チュブト州
生息時期:中期ジュラ紀トアルス期~バジョース期(カナドン・アスファルト層)
体長:約7~8m、体重:?

ほぼ完全な頭骨、頸椎10個、脊椎13個、肩から前腕等が発見されている。系統解析の結果では、アロサウルス上科の基盤的な位置におり、メトリアカントサウルス科よりも早くに分岐した系統とされる。
アスファルトヴェナトルを加えた分析では、メガロサウルス類とアロサウルス類が共通の祖先から分岐した事が示されたといい、伝統的なカルノサウルス類が支持される可能性があるそうである。
Bajadasaurus pronuspinax
名前(意味):バハダサウルス・プロヌスピナクス(前方へ曲がったトゲを持つバハダのトカゲ)
生息地:アルゼンチン共和国・パタゴニア地方
生息時期:前期白亜紀ベリアス期~バランジュ期(バハダコロラダ累層)
体長:約12m程、体重:?

ディプロドクス上科に含まれるディクラエオサウルス科に分類される。ディクラエオサウルス科で最も完全な頭部が発見されており、その特徴からディクラエオサウルスやアマルガサウルスと区別される。
前方を向いた頸椎の神経棘は防御用ではないかと推測される。
Gnathovorax cabreirai
名前(意味):グナトヴォラクス・カブレイライ(カブレイラ博士の貪欲なアゴ)
生息地:ブラジル連邦共和国・リオグランデ・ド・スル州
生息時期:後期三畳紀カール期(サンタマリア累層)
体長:約3m程、体重:?

極めて原始的な獣脚類、あるいは基盤的な竜盤類、はたまた恐竜直前の生き物である等論争のあるヘレラサウルス科の新種。ヘレサウルス科において最も完全な頭骨が発見されている。
前上顎骨の歯が3本であり、4本持つヘレラサウルスとは異なる。また、前上顎骨と上顎骨の接合部に小さな穴が2つある事がグナトヴォラクスに固有の形質という。他にも腸骨の前方縁が尖っている点等が他のヘレラサウルス科と異なる。
Gobihadros mongoliensis
名前(意味):ゴビハドロス・モンゴリエンシス(モンゴルのゴビ砂漠のハドロサウルス類)
生息地:モンゴル国
生息時期:後期白亜紀セノマン期~サントン期(バイン・シレ累層)
体長:約3m未満、体重:?

ホロタイプ MPC-D100 / 746は頭蓋骨とほぼ全身の骨格からなる。
前上顎骨に嘴縁突起を持つ点、及び下顎の歯が3層になっている点で他の非ハドロサウルス類と異なるとされる。その他にも腰の構造に差があるという。
また、前脚の第Ⅰ指にスパイクを持つ事からハドロサウルス科の外部に置かれ、ハドロサウルス上科とされる。
全長は3m未満と推定されているが、MPC-D100 / 746はまだ子供で、さらに大きく成長したと考えられている。
他にも色々と記載されていますので、後半に分けます。
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