新種が見つかったようですが・・・

南米のチリで何か凄い変な恐竜が発見されたみたいです。
スミソニアン協会で紹介されているのでリンクしときます。

　チリで発見されたので、「チリのトカゲ」という意味のチレサウルス（Chilesaurus）と名付けられたそうです。安直だなぁ…
　んで、何が変って、この恐竜は肉食恐竜の系統である獣脚類だというのに、植物食に適応していたらしいんですよ。

　獣脚類には植物食になった系統がいくつかあるので（ダチョウ恐竜の仲間やオヴィラプトルの仲間、テリジノサウルスの仲間など）、植物を食べていた事自体は別に珍しくないんですが、問題はチレサウルスがジュラ紀の恐竜であった事。
　ダチョウ恐竜やオヴィラプトル類は皆、白亜紀に入ってから登場しているので、かなり早い段階で獣脚類の中から植物食に変化していた証拠となる様です。

　全身これ奇妙の塊といった風情で、歯は牙ではなく、何だか平で薄い、ニンゲンの前歯みたいな形をしていますし、クチバシも持っていました。
　前脚は短く、機能指は2本!!（←これが一番ビックリです。海外の記事でしきりにティラノ、ティラノと書かれているのは、これに起因するんでしょうね）後脚は4本の指が全部接地するという、テリジノサウルス類と同じ状態になっていたそうです。

　総体として、これまで発見されている獣脚類との類縁関係が全然わかりませんが、基盤的テタヌラとされています。基盤的テタヌラと言われてもピンと来ませんが、他にこの位置にいる恐竜としては、クリオロフォサウルスやシノサウルスがいた様な気が・・・しかし、まったく似ていない
　獣脚類の進化は、これまで考えられていたより複雑だったという事でしょうか。